2010年04月27日

ピエゾピックアップ研究 (その9)

前回作ったものから各部を微調整しながらトライアンドエラーを繰り返して、ボツピックアップがまた10個近くできてしまいました(汗)

生音をそのまま再現するのは本当に難しい、と改めて思い知ったわけですが、今一番の壁となっているのは「きちんと締まりのある低域」を出すこと。アコギって実は結構低域が出ていて、生音に近いコンタクトPUを作る上には、高域の耳障りさを抑えることはもちろん、低域の再現性がそれ以上に重要な要素である気がします。

ピエゾ素子への入力側を緩めてやれば低域を出すことはできるんですが、減衰の悪いボヨヨンと締まりのない低音になってしまって、結果生音とは程遠いものになってしまうという。
どうやら根本的に素材を見直さなければ、これ以上の進展は無さそうな雰囲気です。

ところでコンタクトPUを作るときに、貼り位置との兼ね合いをどうするかというのも結構難しいものがありますね。いろいろやってきて、経験則としてセオリーはこうかな?と思ったのは、

(1) リファレンスとするPUを作っておいて、いくつかの貼り位置で試す。
(2) その中から各弦をバランスよく拾えて、入力が過大にならず、適度なアタックとサステインが得られる位置を探す。
(3) 位置を決めた上で最初にリファレンスとしたPUから相対的に調整したものを作製。
(4) PUを作ってから更に位置を微調整する。
(5) 以下、(3)(4)を繰り返しつつ、場合によっては(1)に戻る(爆)

という感じなのかなーと。要するに位置を先に決めるベシということです。
ということで、現在の構造と素材でできる範囲でのベストがコレ。
結局、見かけは某有名PUのコピーといっていい状態になってしまいました(汗)

2010-04-27-pickup.jpg

さすがに数え切れないほど作ってきたので、最初のころに比べれば仕上がりも綺麗になってきました。
今回はちゃんとしたRCAプラグも付いています(爆) というのも、1個200円と言えど数がかさむと馬鹿にならないので、いつもは1個60円の安物プラグを使いまわしてボツとなったものはそのまま、本気貼りする時だけ、まともなプラグに付け替えているのです。

コンタクトを接続する汎用ケースもエンドピンジャックと一体になるよう加工しました。

2010-04-27-endpin.jpg

加工自体は難しくないんですが、エンドピンジャックを汎用ケースに固定するナットを捜すのにエライ苦労しました(笑) ちなみにこの手のナットはホームセンターなんかより秋葉に行ったほうが見つかりやすいですよ。

そんなこんなでよそ様から頂いた知恵を最大限に活用してできたサウンド。毎度毎度演奏がグダグダなのはスルーの方向で(笑)



NEO- Dを3割くらい混ぜてこんな感じ



前回同様生音と比較してみましょう。



完全に同じとは到底言えませんが、まあこんなもんかなー。
思えば4ヶ月ほど前、最初は「自分で作れたら安上がり?」とか、ドケチ根性からスタートしたピックアップ作りですが、ピックアップ作りそのものに対する面白さにハマってしまい、気が付けばアンフィニPUが余裕で買えるくらいお金を注ぎ込んでいたり・・・。苦労はしましたが、その過程でいろんなことを学べました。

というわけで第二次PU製作プロジェクトはこれにて終了。
第三次プロジェクトは、また新しいギターを買った時ですかね!(爆)

posted by みっつん at 22:28| Comment(13) | 自作ピックアップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月04日

ピエゾピックアップ研究 (その8)

前回の記事にのせたものから、上部を固める素材を樹脂に変えてしばらく使っていたのですが、それを使って Stickam でライブした時に取り付け時と全然音が変わってしまっていることに気がつきました。

なんか中低域が出過ぎで音がこもり気味になるわ、もともと3弦開放がウルフトーン気味だったのがさらに強調されるわでそりゃ酷い状態。
上部を固めるのに使っていた樹脂はどうやら完全に固まるのに2日くらいかかるようで、完全に固まる前に音を確認して「ま、こんなもんか」と判断したのが、その後音が変わってしまったと。


というわけで、また新しいものを作りました。
今回は取り付け前に念のため丸3日間寝かせてあります(笑)

2010-04-03-pickup.jpg

樹脂で固めた結果なぜか中低域が出過ぎてしまったので、今回はちょっと中低域を抑えめに、高域をシャッキリさせる方向でさじ加減を微妙に変えたものを3タイプ作って、音を出してみて一番合うものを選ぶことにしました。

あ、今回からケーブルをモガミのNEGLEX2520に変更しています。

2010-04-03-mogami2520.jpg

残念ながらマイクロフォニック対策はされていません。というか実は前回まで使っていた2330も対策されていませんでした(爆)
3mm以下の太さの1芯シールドで市販されているものでは、どうやらマイクロフォニック対策されているものはないようです・・・。なのでどうせならより細く柔らかく扱いやすいものを選んだほうがいいだろうと。一応市販されているコンタクトPUで2520を採用しているものもあるようです。

はい、それでは問題のサウンドの方ですが、結果こんな感じです。



ちなみに生音をマイク録りしたものはこんな感じで



ピックアップの音だけを聞くと悪くはないのですが、やはり生音には程遠いです。中域を削りすぎた感があるので、次回はもうちょっと微調整したものを試してみます。
要研究ですなー。
posted by みっつん at 11:49| Comment(4) | 自作ピックアップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月07日

ピエゾピックアップ研究 (その7)

なんだかんだで早速改良版を作ってしまいました(爆)

サンプル音源

演奏そのものに対するツッコミは無しの方向で(爆)
前回のものは高域の美味しい部分だけがスポっと抜けて、耳に痛い部分だけが出て
いたような感じですが、新しいものはよりアコギらしい音になったかな?

ドンシャリなのはプリアンプの性格もあるものの、貼り位置ももう少し探った方が
いいかもしれません。
D-28の時は貼り位置を少しずらしても大して変わりなかったのが、FG-720S はその辺
結構敏感に反応してくれちゃいます。
ベストの貼り位置を探すのにもう少し時間がかかりそうですね。

今回、マグ(NEO-Dハムバッキング)とコンタクトを4:6くらいで混ぜたものも録って
みました。

マグとコンタクトミックス

EQ中立でこの状態なので、一応実用に耐えるレベルではあるかな?
ただNEO-Dとの組み合わせで考える限り、マグを中心にはできないかな〜〜。
あくまでコンタクト主体で音を作って、マグを混ぜるのは最大でも50%くらいまで。
基本的には3割〜4割くらいで音を作っていった方が良さそうです。
posted by みっつん at 20:15| Comment(8) | TrackBack(0) | 自作ピックアップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月06日

ピエゾピックアップ研究 (その6)

前回作ったものはちょっと高域のしゃっきり感が足りず、低域ももう少し広がりが
欲しかったので、今回はその辺を考慮して材料と構造も少し変更して新しいものを
作ってみました。
今回も音源からどうぞ。

サンプル音源

もちろん今回もEQは中立で、リバーブだけちょっと足してます。
一応狙い通りの方向に振ることはできましたが、ちょっと高域が出すぎましたね(^^;
というのも、前回と同じ位置に貼ったところハウリングが酷かったので、貼り位置を
模索しているうちに高域がより出ている部分に貼らざるを得なくなったのです。

今度はもう少し高域を抑えたもので一つ作ってみようかなと思ってはいますが、今回の
ものでも個人的には満足しちゃってます。
ラインで録音した音源を聞くちょっとキンキンしているのが、スピーカーからだとそれほど
気にならなかったりもするので。

ともあれ、少しずつですが「どこをどうすれば、どう音が変化するのか」というのが
分かってきたように思えます。
後はギターの特性に合わせてどこまで作りこめるかというところですかね・・・。


ところで今回はエンドピンジャックと一緒にマグも取り付けました。
配線はこんな感じで、これらがボディの中に入ることになります。



あ、そうそう。
今回作ったピックアップでは、ケーブルがカナレGS-4からモガミ2330に変更されてます。



NEO-Dに付いていたケーブルに"LOW NOISE"と書いてあったので、なんだろうなと調べて
みたらマイクロフォニック対策までされているものだったので、これはいいなと。
モガミは一応カタログで全部調べたつもりだったのですがリサーチが甘かった(^^;

D-28の時はエンドピンの穴がもともと開いていたので、それを12mmに広げるだけだった
のが、FG-720S はもともと刺さっているエンドピンが抜けないようになっているので、
穴あけにちょっと難儀しました。



ということで、とりあえず FG-720S も電脳化完了!!


posted by みっつん at 18:59| Comment(7) | TrackBack(0) | 自作ピックアップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月28日

ピエゾピックアップ研究 (その5)

前回書いた通り、D-28の方はアンフィニPUを付けましたが、自作PUの研究はFGの方で
継続しております。
今回やっと、これなら使える?ってのができました。

まずは音源を聴いてみてください。

サンプル音源

EQ中立、コンタクトのみのライン録音です。
生音だよって言われたら信じそうな気がしません??(言い過ぎ?(爆))

アコースティックギターマガジンの最新号にM-Factoryの記事が載っているのですが、
そこに写真が出ていたピックアップと外見的にはかなり似ているというか似せてます。
構造はこんな感じ。



あ、図に書くのを忘れてましたが、上はエキポシパテで固めてあります。
今までずっと1.2mmのプラ板を使っていたのですが、これを0.5mmに変えたのが結構大きかった
かもしれません。1.2mmのやつだとそこで低域がほとんどカットされていたような気がします。

また、ゴム板の厚さはこのサンプルの前に1mmのものを試していまして、これだとまだ高域が
出過ぎていたのが、逆に今回の3mmのものだと音が曇って変な残響も残る感じがします。
上を抑える意味では、この間を取ったいい材料があるといいんですね。

下の方は今までのものに比べれば大分出てくるようになってきましたが、D-TAR Solsticeで
下を持ち上げるように色付けされていることを加味すると、もう少し欲しい気がします。

まだ今回のピックアップは内側に貼ってあるものの、エンドピンジャックを付けておらず
サウンドホールからケーブルを出しています。



先ほどのサンプルを録っている時、一度ケーブルに触れてしまいました(^^;

これに合わせるマグも買ってあるので、次回は取り付け関係の加工について書きます。
posted by みっつん at 10:58| Comment(8) | TrackBack(0) | 自作ピックアップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月31日

ピエゾピックアップ研究 (その4)

一応今回でひとまずは終了。
というか、ここ最近ピックアップ製作だけに没頭し過ぎて、全くといっていいほどギターを
弾いていないという本末転倒な状態になっていたので、妥協できるレベルで妥協して
一区切りとしようかと。
また有用な情報が入るなりアイデアが浮かんだ時にでも再開しようと思います。

ここ数日作ってはダメ出ししての繰り返しでかなり試行錯誤を繰り返していましたが、その
過程は全部すっとばして、いきなり今回の最終形だけご紹介。(要するに横着更新)

はい、コレです。



って、何がなんだか分からんですね(笑)

前回、台座とトップの接触部分を制限するようにしてましたが、今回のは逆に圧電素子と
台座の接触部分を限定したものになってます。
台座はこんな感じです。(最終的に採用したのは右の方)



この上にサイドをちょっと削った圧電素子を貼り付けて、大きめの熱収縮チューブでくるんで
仕上げています。
できればPA経由でマイク録りしたサウンドファイルもアップしたかったんですけど、残念ながら
タイムアップで断念。(密集した住宅地なので(^^;)
まだまだ高音の耳障りさは残ってますし、アコギらしい音は全然してません。
とりあえず少しイコライズしてマグに混ぜれば使えないことない?ってレベルです。

ちなみにこれまでに作ったサンプルの数々。



ゴミとして処分してしまったものもあるので、映っているのが全てじゃないです。
しかしコンタクトPU作りをちょっとナメてた感はありますね(汗)
一応使える?ってくらいのレベルでこんなに苦労するとは思いませんでした。

そもそもブザー用として売っている圧電素子は、共振周波数が高すぎるんですよね・・・。
あの「ビーッ!」っていう耳障りな音で一番鳴るように設計されているわけですから(笑)
アコギ用PUとして使う場合は、どうやってそこを克服するかがカギなんだろうな〜。
posted by みっつん at 20:32| Comment(9) | TrackBack(0) | 自作ピックアップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月24日

ピエゾピックアップ研究 (その3)

前回は台座を木で作っていましたが、今回はまた樹脂板を試してみます。
使ったのはタミヤが作っているいわゆる「プラバン」というやつ。速い話が以前コムピエゾの
台座として使ったものと同じです。

まずはただ単に板に直径22mmの圧電素子を貼り付けたもの。
今回はサンプルの音源もアップしました。

サンプル音源

やっぱりシャリッシャリというかペラペラというか、まぁ高域のキンキンしているのは、前回まで
作ったものと同じです。

そこでこんなものを試してみました。





樹脂板に同じく樹脂の3角棒を貼り付けた後、ヤスリで削ってイボ状にしたものです。
上は突起の間隔が2mm、下は3mmとなっています。
細かい説明は省きますが、突起と突起の間隔より狭い波長の音をこれで抑止できないか?
という発想です。

さぁ!どうでしょうか?!?!

2mm間隔のサンプル

3mm間隔のサンプル

明らかに間隔を広げた方が高域が抑えられていると思いません??

ちなみに、突起無し、3mm間隔の2つで5弦開放を鳴らした時の周波数特性を比較してみると
こんな感じになります。

赤・・・突起なし
青・・・3mm間隔


特に12kHz以上がごっそり削れているのがよくわかります。

今回はヘッドフォンでモニターしただけで、スピーカーから鳴らしていません。
まだハウリングが出るかどうかも確認していないし、貼り位置の詰めもこれからやらなければ
いけませんが、とりあえず希望は見えてきました!

現在の完成度・・・(一応使えるレベルになってきたか?) 50%

(さらに続く)
posted by みっつん at 18:59| Comment(4) | TrackBack(0) | 自作ピックアップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月20日

ピエゾピックアップ研究 (その2)

去年の暮れから正月にかけて注文していた品物がやっと揃いました。
ということで、今回からは実際の作業とその結果の記録になります。

と、その前に。
私ごときが考えることなど、既にトライしている先人というのがやはりいるわけで、
調べてみたらかなりの数が検索にヒットしました。
中でもすごいのが、このお二方。

http://music.geocities.jp/tacopin386/acpickup/index.htm
http://nekomanma.asablo.jp/blog/cat/pickup/

圧電素子と振動板の大きさでどう音が変わるか、また圧電素子をパテ等で固めることに
よる影響とか、客観的に分析されており非常に役に立ちそうです。

■レシピ
まず今回揃えた材料は以下の通り。

・圧電素子

 外径 15mm, 22mm, 30mm の3種類。ちなみにお値段は1枚60円くらい。
 秋葉の鈴商でまとめ買いしました。22mmのもののみ松下製のとメーカー不明の2種類。

・台座の素材となる木材

 スプルース、エボニー、マホガニーの3種類。こちらは切り売りしてくれる
 お店をネットで見つけて通販しました。
 値段は素材ごとに違いますが、ちょっとお高めで大体1切れ400円ほどです。
 それとは別に近所のホームセンターでシナ材の3mm板があったので、こっちも買って
 おきました。

・ケーブル
 なるべく軽く、柔らかく、かつマイクロフォニック対策がされているものがベスト
 だったのですが、これらの条件を全て満たすものが見つからず、最終的にカナレの
 GS-4 をチョイス。こちらは秋葉のTOMOCAで1m100円(だったかな?)
 モガミの2芯ケーブル(型番 3016)も軽くて良さそうだったのですが、ちょっと試して
 みたところ、やはりマイクロフォニック対策が全くされてないケーブルでは内部の配線
 にかなり神経質にならなければいけないようで、結果的に不採用となりました。

全部で大体4000円くらい。これで納得のいくピックアップが作れれば安いもんですが、
果たしてどうなるか??


■サンプルの作成
台座がシナの2mm厚、圧電素子が22mm径のものを振り出しとして、まず一つ作成してみました。
本当はスプルースから始めたかったのですが、通販したものがなかなか届かず、手持ちの
もので始めたのでした(^^;

まず、ケーブルを圧電素子に半田付け。コムピエゾにならってHOTを圧電素子に、シールド線
を振動板に付けました。
続いて台座へ接着。接着剤はエキポシ樹脂系のものを使っています。



念のためビニールテープで絶縁した後、お約束の銅箔テープによるシールド加工をば。



ケーブルの反対側は今回ピンプラグにしました。エンドピンジャックから伸びたケーブル
にもピンジャックを付けて、こちらはサイド板にウレタンを挟んで貼り付けてあります。




果たしてどんな音が出るのか??
わくわくしながらPAに繋いでみたところ・・・・




シャリッシャリで使い物にならん( ̄ロ ̄|||


いきなり実用に耐えるものができるとは思ってませんでしたが、ここまでシャリシャリに
なるとは・・・。プリアンプで高域を最小まで絞ってようやく少しはマシになる感じです。

今度は他の条件を変えず、台座の材だけをスプルースとマホガニーに変えて試してみました。
さあ!どうでしょう?




やっぱりシャリッシャリ( ̄ロ ̄|||


高域があまりに出過ぎで、弦をこする音で0db振り切ってるって・・・おいおい(^^;
しかし同じシャリシャリでも材によってちょっと違いますね。
マホガニーはスプルース、シナと比べるとかなり柔らかいようで、特に違いが顕著です。
中域が若干強調されて、高域と低域が落ちているような気がします。

5弦開放をボーンとならして周波数特性を見るとこんな感じ。

シナ


スプルース


マホガニー


大体耳で聞いた通りの感じです。マホガニーは上と下の出方が大分違うことがわかります。

今度はスプルースの上に熱収縮チューブを開いたものを貼って、その上に圧電素子を貼って
みました。

結果・・・あまり変わらず (−"ー;

っていうか、高音が出過ぎっていうのもあるんですけど、低音が足りないというのも。
いくらマグで低音に厚みを出すといっても、あまりに低音がスカスカ過ぎます。
んーーーー、そもそも台座の材が厚過ぎるっていうのがあるのかもな〜。
コムピエゾに付いてきた台座も確か厚さ1mmくらいだったし。
かといって、平面を保ちながらこれ以上薄くするのは工作技術&機材的にかなり厳しいです。
早くも暗礁に乗り上げてきました。

現在の完成度・・・(とりあえず音は出たということで) 20%

(ということでさらに次回へ続く)
posted by みっつん at 01:03| Comment(8) | TrackBack(0) | 自作ピックアップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月04日

ピエゾピックアップ研究 (その1)

以前、アンフィニさんに行った時に、ぽろっとこんな一言を聞きました。

「ピエゾ素子は振動によって電圧が発生すると勘違いしている人が多いんですが、
 実際は折れ曲がることで電圧が発生するんですよ」

一瞬「?」でしたが、ちょっと考えたら「なるほど!」と思わず目から鱗が3枚くらい
落ちた気がしました。

まず、音というのは空気の振動に他なりませんが、それはもう少し突っ込んだ言い方
をすると空気の密度の変化が波動となって伝わる、物理で言うところの「縦波」な
わけです。
ダイナミックマイクなどでは、この縦波によって振動板が音の方向と平行に振動する
ことでコイルへ振動が伝わり電圧が発生します。



そもそもアンフィニさんご指摘の通り、私自身もピエゾ素子というのは振動で電圧が
発生するものだと思い込んでいて、それはダイナミックマイクの原理と同じような
ものだと思っていました。
つまり、トップ板の振動によって振動板とピエゾ素子がトップ板の法線方向に振動
することで電圧が発生するものだと思っていたということで、イメージとしては
こんな感じになります。



ギターの弦を弾くと、その振動はサドルからブリッジへと伝わり、トップ板の振動は
やがて全体に広がり定常波となります。
定常波の形自体は非常に複雑で、その位置や減衰の過程によって大きく異なるはず
ですが、ここでは説明を簡便にするため、両サイド板を節としてその間を波長とする
定常波であるとします。



と、こんな風に振動している板というのは、音の周波数と同じだけ上下に折れ曲がって
は戻ってを繰り返すわけであって、この上にピエゾ素子(圧電振動板)を貼り付けると、
当然ながら圧電振動板も折れ曲がっては戻ってを繰り返します。



この折れ曲がりが電圧を発生させて、音が電気信号に変換されるわけですね。
先のアンフィニさんの一言は、こういうことを意味していたのかなと。

説明が長くなってきましたが、これらを踏まえて考えると、ほんの少しですがギター
それぞれの個体にあったピックアップとはどういうものなのかが垣間見えてくる気が
します。

「理想のピックアップ」=「ギターの生音をそのまま伝えるもの」とすれば、トップ
の変形に逆らわず遅れず、振動板がそのままトップと同じように変形する、ということ
が一つ重要な要素になってくるのではないでしょうか?
トップ貼り付け型のピックアップを構成する要素はたくさんありますが、例えば台座
部分について考えてみると、堅い方がいい、とか柔らかい方がいい、とかではなく、
トップ板と同じ素材がベストなのでは?とか。
私がこれまで使ってきたコムピエゾtype1には、台座としてエボニーの板が付属してます。
とすると、コムピエゾはブリッジに直接貼ることを前提としてるのではないか?とか
そんな風にも考えられるわけですよ。
(D-28を始め、多くのギターはブリッジがエボニーでできてますからね。)

台座の素材以外にも、圧電振動板のサイズとかトップへの貼り付け方、あるいはトップ
の振動波形は位置によって全然違うわけで、当然ながら貼り付け位置も重要な要素に
なるでしょう。といっても後者は「どう振動を拾うか」でなく「どの振動を拾うか」
という問題になるので、少し意味は違ってきますね。

またピエゾ素子をコムピエゾのような円形でなく、方向をもった形にすると定常波の
どの向きの成分をより拾うかという問題も出てきたりして、もう素人には全然わけが
わかりません(笑)

こういったことを考慮しながらピックアップを作られている、アンフィニ藤岡さんや、
M-Factoryの三好さんは本当にスゲぇなと思い知らされるわけです。
アンフィニオリジナルピックアップやM-Factoryのシステムは、他の既製品と比べると
かなり高価な部類に入りますが、これらのノウハウ料と考えれば、当然の対価なんだと
納得させられます。

と、ちょっと話がそれてしまいましたが、まずは先に書いた「トップと同じ材」を
試してみようということで、通販で買える材木屋さんからスプルースを注文してみました。
シトカスプルースでもないし、D-28のトップと完全に同じ材でもありませんが、その辺
のいい加減な材を使うより参考になるかなと。

(次回へ続く)
posted by みっつん at 20:05| Comment(4) | TrackBack(0) | 自作ピックアップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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